シリコン容器のままのフリーズドライ処理を推奨できない理由

プラ容器も色々と種類あります。何十個も容器が繋がったプラスチックトレーは特注となるものばかり。そこで1個ずつの容器もありますが、凍結乾燥機のトレーに並べるのが面倒。こんな時、シリコン容器を使いたくなります。製氷のための色んな種類がありますね。

しかしながら、これを用いて糖度が高い液体を凍らせて乾燥させると、ぷくぷくと乾燥中に泡が出たりして綺麗に乾燥できない場合が見られます。これは、氷結したものの底面がシリコンに密着しており、ここから水蒸気のガスが逃げられないため、すなわち蒸散しないため温度が下がりません。蒸発するところは温度が下がっていくので凍った状態を保ちやすいのですが、蒸散しにくいところが特にヒーターが入ったトレーの側に接しており、この熱をもらっても蒸発する気化熱で消費できません。すなわち、氷が溶けてしまいます。それも、底面はシリコンに密着しているので乾燥対象試料の上面に吹き出てきます。これがあぶくとなり、上面に出てきます。

同じ原理で、ぶどうの1粒丸ごと乾燥する場合も同様な現象が起きます。葡萄一粒はビニール袋にジュースが入れているようなもの。袋の下部分はガスが逃げられず、トレーからの加熱をもろに受けてしまいます。蒸散できない部分が加熱されるため、葡萄のちぎった箇所から吹き出してきます。武道は機密性が高い袋で囲まれています。尚且つ糖度も高い。フリーズドライするには皮を剥がせればベター。それができなければ半分にカットして乾燥してみてください。糖蜜が溶ける温度の数度低い温度で十分に時間をかけて乾燥させましょう。

ブルーベリーをフリーズドライにしたい方がとても多いですが、皮が厚いので、乾燥物は口の中でなんかとても舌触り悪いです。噛めば噛むほどい味は出てくるのですが。製品化は難易度がかなり高いです。シャインマスカットはやはり生が一番美味しい!(^^)

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